「婚姻届」は、ふたりが結婚したことの届け出ですが、実はこれを元にふたりの新戸籍を作成する仕組みにもなっています。

戸籍は日本人にとって重要な身分公証書だからこそ手続き内容もかなり厳格です。

そもそもこの婚姻届の提出先、結婚前の二人の本籍地・新しい本籍地・所在地のいずれか、と決まっています。

この所在地には一時的な滞在場所も含まれるので、なんとリゾート地や海外でも提出することができるのです。

ただしその場合は、戸籍謄本・婚姻届が複数枚必要ですのであらかじめ確認が必要です。

さて、婚姻届が提出されることで、住民票の内容の一部が自動的に修正されることをご存知ですか。

これは戸籍と住民票の内容は一致するように定められており、婚姻届によって「変更が必要となる住民票の内容」が修正されるためですね。

婚姻届を住所地でない市町村に提出しても、受理した役所から住所地の役所に連絡されます。

なお自動的に修正される住民票の内容とは、下記の通りになります。

・住民票の「氏」→戸籍の氏に
・住民票の「本籍地」「筆頭者」→新しい本籍・筆頭者に
・世帯主との続柄→(例)同居人→妻など

ただし、自動的に修正される内容とはいえ、婚姻届の内容が新しい戸籍に反映されるまでには早くて1日、たいていは数日~数週間かかります。

したがって、その間は、新しい姓での戸籍や住民票はできていません。

会社に扶養の手続きや、免許証、銀行名義の変更などを急いで行なう必要がある場合には、正式な証明書ができるまでの役割を果たす「婚姻届受理証明書」が大変役に立つでしょう。

なお免許証の変更はこの証明書では手続きできないので注意して下さい。

そして、婚姻届の前後に転居届を提出です。

「転居届」とは「同じ」市区町村内で引っ越しする際に提出する届け出のことです。

ですから、違う市区町村へ引っ越す時は「転出届」を提出することになります。

他市区町村へ引っ越しする時は転出届を提出し、「転出証明書」が必要ですが、同じ市区町村へ引っ越す場合は転出届・転出証明書は不要となります。

また【郵便局の転居届】というものがあります。

これは、1年間に限り、旧住所あての郵便物を新住所に無料転送してもらえるものです。

手続き方法としては郵便局の窓口で、本人確認のできる身分証明書(運転免許証・各種健康保険証)、旧住所がわかる物が必要になります。

また郵便局にある転居ハガキに必要事項を記入し、ポストへ投函でも可能です。結婚したら転居届も提出が必要です

ご自宅のパソコン・スマートフォンからでもインターネットが利用できれば可能です。

スマートフォンにある郵便局のサービス『e転居』を利用するとかなりラク。

サービス開始までに、受付が終了してから一週間程度かかりますので、早めに手続きをしたほうがいいですね。